きっかけ
日本文化や香り文化について学び、実際に文化に携わる方々と出会う中で、一つの疑問を持つようになりました。
「これほど素晴らしい文化や技術を持っている人たちが、なぜ十分に知られていないのだろう。」
日本には、長い年月をかけて受け継がれてきた技術、知識、美意識、所作があります。しかし、それを担う人たちが自ら発信したり、企業や地域と出会ったり、活動を仕事として継続したりする仕組みは、必ずしも十分ではありません。
特に香り文化に触れる中で、一つの文化は一人だけで成り立っているのではなく、素材を扱う人、道具をつくる人、教える人、伝える人など、多くの人々によって支えられていることを実感しました。
「文化を残したいのであれば、まず文化を担っている人が活動を続けられる環境をつくらなければならない。」
その思いが、日本香雅文化協会の設立、そしてKOHGA CULTUREの構想へとつながっています。
文化を継ぐ理由
日本文化は、過去から受け取った完成品ではなく、時代ごとに人の手によって受け継がれ、磨かれ、次の世代へ渡されてきたものだと考えています。
だからこそ、伝統を守ることと、新しいことに挑戦することは対立するものではありません。
香りを聞いてみる。着物を着てみる。お茶をいただく。職人の話を聞く。文化人と企業が一緒に新しい商品や体験をつくる。入口はどこからでも構いません。
大切なのは、文化と出会う人を増やすことです。
一人の体験が興味になり、興味が学びになり、やがて文化を支える人や伝える人が生まれる。その循環が続けば、文化は未来へつながっていきます。
文化そのものだけでなく、それを担う「人」と、その人が活動を続けられる「仕組み」を残す。それが、私が文化を継ぐ活動を続ける理由です。
転機
香り文化の普及だけを考えていた活動から、「文化を担う人そのものを支える必要がある」と考えるようになったことが大きな転機でした。
日本文化の世界には、素晴らしい技術や知識を持ちながら、発信、集客、企業との接点、仕事の受注などを個人で担わなければならない方が数多くいます。
そこで、個々の文化人だけにその負担を委ねるのではなく、文化人と社会の間に新しい仕組みをつくることを決意しました。
2026年6月16日に日本香雅文化協会を設立し、さらに文化人・企業・自治体・地域を結ぶ「KOHGA CULTURE」の構築へと活動を広げています。
これから
日本全国の文化人が、自分の専門性や活動を正しく社会へ伝え、それを必要とする企業・自治体・地域・人々と出会える環境をつくりたいと考えています。
KOHGA CULTUREを、単なる文化人紹介サイトではなく、「文化を知る」「体験する」「学ぶ」「仕事を依頼する」「共創する」という循環が生まれる文化基盤へ育てることが目標です。
そして将来的には、日本各地の文化と文化人が国内だけでなく海外ともつながり、日本文化が過去のものとして保存されるのではなく、今を生きる人々によって新しい価値を生みながら未来へ続いていく社会を実現したいと考えています。
メッセージ
日本文化というと、難しい、敷居が高い、特別な知識が必要だと思われることがあります。しかし文化との出会いは、もっと自由でいいと思っています。
一つの香りを楽しむことからでも、一枚の器に興味を持つことからでも構いません。
CULTUREを通じて、これまで文化に馴染みのなかった方にも新しい出会いが生まれ、文化人にとっても新しい活動の可能性が広がる。そんな場所を皆さんと一緒につくっていきたいと思っています。